📝 要点まとめ
✅ AI解説
大阪府警は17日、高級車を故障診断機を使って繰り返し盗んだとして、住居不定、無職の江碕亮容疑者(41)ら男女2人を窃盗容疑などで逮捕したと発表した。府警は被害が大阪、愛知、静岡など11府県に及び、計356件、自動車210台、総額約10億円相当に上るとみている。捜査で2人はいずれも容疑を認め、「車を売って金にするためだった」と供述しているという。現場で押収された機器が、犯行の鍵になったとみられる。
府警捜査3課によると、江碕容疑者らは2020年5月から昨年5月にかけて、吹田市の駐車場などでアルファードやクラウン、レクサスといった高級車を盗んだ疑いがある。犯行は、まず車のドアロックを解錠用具で開け、そこから車の診断用端子に故障診断機を接続して車載コンピューターからスマートキーの情報を抜き取り、複製して車をエンジン始動できる状態にしていたとされる。
犯行の核心は、車載コンピューターに保存されたキー情報を読み出す点にある。車載コンピューター(ECU)はエンジン制御やドアの施錠管理などを担う基幹ユニットで、ここにアクセスすると鍵の認証情報を取得できる車種もあるとされる。押収品の故障診断機は、整備用途の機能を悪用してキー情報の抽出や複製に用いられた疑いがある。
標的になったアルファードやクラウン、レクサスは、国内で人気の高い高級ミニバン・セダン・ブランドである。これらは流通価値が高く、盗難のターゲットになりやすいことが犯行の背景にあるとみられる。府警は大阪、愛知、静岡など複数府県で計356件の関連事案を裏付け、210台の車両被害と空き巣、事務所荒らしなどを含め総額約10億円相当の被害を確認したとしている。
府警の捜査では、江碕容疑者らは他の氏名不詳者と共謀して犯行を重ねた疑いがあるとされ、2人はクラウンを盗んだ窃盗罪で起訴されている。供述によれば盗んだ車両を転売して資金を得ていたという。捜査当局は今後、押収機器の解析や取引経路の追及を続ける方針だ。
こうした手口は、車側とキー側の無線通信を中継して不正に解除する『リレーアタック』や、診断端子を使ってキー情報を直接抽出する手法など、複数の方法で行われる。被害を避けるため、所有者側にはスマートキーを金属箱や遮蔽ケースに入れて保管する、車内に診断端子への不正アクセスを防ぐ対策を取る、セキュリティ機器やテレマティクスサービスを導入するなどの対策が推奨される。
今回の事件では、被害規模の大きさと専用機器を用いた点が注目される。警察は押収した故障診断機の入手経路や、車両売買に関わった仲介者の有無などについても捜査を進めるとしており、類似の被害に心当たりがある人や不審な売買情報を見かけた人は府警への通報を呼び掛けている。

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